寛平 6~康保元:平安時代中期の書家。若い頃から書に秀で、特に行書をよくした。柔らかく形が整った書風で、中国の書から独立した日本的な書として、その作品は後世まで重んじられた。宮門の扁榜や殿壁に道風の書いたものが多く、当時彼の書を一片も持たないものは恥とされ、贈答にも用いられたほどで、醍醐・朱雀・村上天皇らの三朝にて、書の第一人者と認められていた。