タイトル:かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-

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概要

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-の作品解説電子ブックです。

16しょ初さ砂だい代はり張うお魚ど銅ずみ住ら鑼Gong, sahari alloy1954(昭和29)年い為らく楽砂張特有の青黒く鈍い光沢を放つ、均整のとれた美しい姿の銅鑼。銅鑼は音色を生命とする楽器であるという特徴をもつが、余韻を残して響くその音色は絶妙であり、名人といわれた作者の銅鑼のどらかけ中でも最高傑作といえよう。銅鑼掛は木工作家・ひみこうどう氷見晃堂の手による。初代魚住為楽は小松市生まれ。本名安太郎。大阪の仏具製造師・山口徳蔵に師事。1936(昭和11)年改組第1回帝展に銅鑼で入選。文展に出品ののち、1955(昭和30)年第2回日本伝統工芸展まで展覧会出品を控え自身の制作に専念する。1952(昭和27)年、銅鑼で国の助成を講ずべき無形文化財に選定され、1955(昭和30)年、重要無形文化財「銅鑼」保持者に認定される。(RN)18さん三さ砂だい代はり張うお魚ど銅ずみ住ら鑼Gong, sahari alloy2002(平成14)年い為らく楽少し濃い色に着色された、1尺(約30cm)のやや小ぶりで均整のとれた美しい姿の銅鑼である。銅鑼は小さい方が音が高い。本作はやや高い音で余韻を引く素晴らしい音色の銅鑼である。初代為楽が確立したわざが継承されていることがうかがえる。銅鑼掛は木工作家・福田慶造の作である。(RN)12