展覧会
前田育徳会尊經閣文庫分館
茶道具と名物裂
前田育徳会が所蔵する「茶道具と名物裂」を紹介する特集展示です。展示予定の作品から、代表的な茶道具を4点紹介します。
◇玳皮盞天目茶碗(梅花天目)
天目茶碗の中でも、黒釉と灰釉の二種掛によって、独特のまだら模様が現れた茶碗を、玳皮盞天目(たいひさんてんもく)と呼びます。玳皮盞とは、ウミガメの鼈甲の和名で、まるで鼈甲のように見えることから、この名がつきました。できた模様が「梅花」、つまり加賀藩前田家の家紋である梅模様であることから、前田家にて珍重されました。
◇名物 尼崎台
摂津国の尼崎に漂着した唐船から手に入れたと伝えられることから、「尼ケ崎台」と呼ばれた天目台です。全体に黒漆が塗られ、台の内側にムカデのような印があることが特徴です。由緒ある茶道具は「名物」と呼ばれましたが、この天目台もそのひとつです。
◇古瀬戸茶入 銘 孫六
茶入を納める挽家に、小堀遠州によって「孫六」と記されています。茶入の上部にたっぷりと瀬戸釉がかけられていることが特徴で、その薬溜りが孫六の剣の焼刃のように見えることから、この名がついたとされています。
◇茶壺 銘 春の日
やわらかい釉の調子から「春の日」と銘がついています。茶壺は「葉茶壺」とも称されるように、抹茶をつくるために挽く前の葉茶をたくわえるのに用いられました。16世紀末期に茶壺の鑑賞が流行し、ルソン島から大量の壺が輸入され、以来輸入茶壺は「呂宋茶壺」と総称されました。
基本情報
会期 |
2024年8月31日(土)~ 2024年9月29日(日) |
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開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 |
一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料
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会場 | 前田育徳会尊經閣文庫分館 |