展覧会
前田育徳会尊經閣文庫分館
雪舟と狩野派の絵画
重要文化財《四季花鳥図屏風》は、雪舟筆といわれる花鳥図屏風のなかでもつとに優品として知られています。この度の特集展示では、本作品を起点とし、江戸時代の漢画の流れを狩野派の作品を中心として紹介するものです。
雪舟(1420~1506?)は、中国絵画に学びながら独自の個性を発揮した絵師であり、その評価は現在に至るまで非常に高いものとなっています。それだけでなく雪舟は、後世へ多大な影響を与えたという点でも注目されます。
江戸時代までの日本の絵画を、やまと絵と漢画に分ける見方があります。おおざっぱに言ってしまうと、やまと絵は日本の風景や事物を描いた、例えば「源氏物語絵巻」のようなもの。漢画は中国の宋や元時代の絵画にならって、中国的な主題を描いたものです。雪舟は漢画の系譜に連なる絵師ですが、同じ流れに近世最大の流派である狩野派があります。本展示では、上記の《四季花鳥図屏風》に加え、伝周文の《秋冬山水図屏風》(一隻)から日本における漢画の始まりを紹介し、そこから一足飛びに狩野探幽へ。探幽は、中世以来の狩野派が受け継いできた漢画のスタイルを一変させ、以後の狩野派の規範となる瀟洒端麗(しょうしゃたんれい)なスタイルを生み出した人物です。探幽とその子探信、探雪合作による《漢五傑図》や、狩野即誉《四季耕作図屏風》といった漢画作品から、日本における漢画の展開をご覧いただきます。
基本情報
会期 |
2024年10月5日(土)~ 2024年11月4日(月) |
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開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 |
一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料
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会場 | 前田育徳会尊經閣文庫分館 |