展覧会
コレクション展:工芸
秋の風景
秋にちなんだ、季節を感じる作品を特集展示します。
陶磁では吉田美統《釉裏金彩秋草譜飾鉢》。釉裏金彩の華やかな金箔の強い光の中で、りんどうが愛らしく咲いています。このほかの展示作品の中にも、様々な材質でりんどうが表現されています。是非探して楽しんでみてください。
漆芸では大場松魚《平文薄の棚》をご紹介します。薄(すすき)の輪郭線はすべて金の平文(ひょうもん)で表現され、筆で描いたように自由自在に、平文線が扱われています。全体からは強く硬い金の平文線が流れる薄の線の美しさを、細部にわたっては交差する部分などをじっくりご覧いただきたいです。穂先には粗い金平目粉を蒔いて、広がる穂の様子を感じさせます。棚の側板には鈴虫があらわされ、扉を開くと秋の光景が一面に広がるしかけとなっています。
木工では二代伊藤伊斎《利休好茶箱》を展示します。桐の白木造りの利休形の茶箱で、作品の底に、二代伊藤伊斎と弟子の隅田一雄の銘が併記されています。蓋表と側面にかけて描かれている桜と紅葉は、木村雨山の筆によるもので、目を引く華やかな作品となっています。
野外だけでなく展示室内にも秋真っ只中の風景が広がります。この機会に美術館で小さい秋を探しながら、のんびり鑑賞を楽しんでいただけたらと思います。
基本情報
会期 |
2024年10月5日(土)~ 2024年11月4日(月) |
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開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 |
一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料
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会場 | 第5展示室 |