展覧会
Rey Camoy
鴨居玲(かもいれい、1928~85)は、今から38年前の9月7日、57歳の若さで亡くなりました。「人間とは何か」に迫った彼の作品や人生そのものは、今も多くの人の心を惹きつけてやみません。
鴨居は石川県金沢市に生まれ、宮本三郎(1905~74)に師事し、金沢美術工芸専門学校(現・金沢美術工芸大学)で学びました。在学中から石川県現代美術展で県知事賞を受賞、二紀展初入選を果たすなど、早くから頭角を現しましたが、スランプに陥ります。1959年(昭和34)年以降諸国を転々とし、1971年(昭和46)スペイン・バルデペーニャスでようやく制作・プライベートの両面において充実した日々を送りました。しかし ひとところに落ち着くことのできない鴨居は、その後パリに移り1977年(昭和52)2月に帰国、神戸に居を定めます。制作と病に苦しみ、死を意識していたこのころの作品には、鬼気迫るものがあります。
当館では毎年、鴨居の命日にあわせて特集展示を行っていますが、本年は1977年(昭和52)帰国以降の作品を中心に展示します。第1章でそれまでの画業を紹介し、第2章では晩年いかにして「人間とは何か」に迫ろうとしたのかを探ります。第3章ではセカンドストーリーとして制作以外の姿を紹介し、作品から受ける印象とは異なる鴨居の一面もご覧いただきます。作品と作家自身の魅力を味わっていただける機会となれば幸いです。
なお、第6展示室では、絵画・彫刻の優品を展示します。
基本情報
会期 |
2023年9月16日(土)~ 2023年10月22日(日) |
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開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 |
一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料
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会場 | 第4展示室 |